2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧
旅ができないから旅の本を読む。 1960年のアメリカを、58歳のスタインベックと愛犬のチャーリーが、キャンピングカーで旅をする。 このチャーリーとの旅について、「自分の国の真実を探して旅に出て、答えを見つけた」と語ることができたらどんなに気持ちが…
この本の何よりもいいところは、斎藤美奈子の解説を載せているところだ。中島義道の思想にまったく共感しない、共感したくもない立場としての解説だ。それを載せてくれているところが素晴らしい。読み進めていくうちに、中島義道節にどんどん引き込まれてい…
小岩の古本屋に入って、なんだかいい古本屋だったので、記念に何か一冊買っていこうと思って手に取った。100円。 たまにこういう本を読むべきだと思った。驚き、興奮より先に、癒される思いがした。北極の極限的な自然と格闘する植村さん。そこにあるのは間…
宝石を題材にした開高健の小説。 ...交通事故があったらしく、二台の自動車が大破したままでからみあっている。ガラスの細片が水晶の粉のように散乱し、血が何滴か光っている。発生してからちょっと時間がたったところらしくて、車体、タイヤ、ガラス屑など…
ごぞんじ開高先生の自伝本。上下二巻のうちの下巻。 やはり開高健にとって、ベトナム戦争は決定的な転機だったんだ。 開高健の目線は、ずっと自身の内面に向けられてきた。自身を凝視してしまうことによる病。それが、ベトナム戦争への従軍によって、外側へ…